意思決定と実行

キャリア開発 × 組織開発 × 知的資産経営

キャリア開発

問題はない?! それが問題?

皆様の会社では、次のようなお困りごとはありませんか?

・求人募集を出しても魅力的な人材の応募がない

・事前相談なしに辞めていく社員がいるなど、従業員が定着しない

・定期的に研修を従業員に受けさせているが、効果が感じられない

・従業員自身が「成長していこう」というモチベーションが低い

・中間管理職のマネジメント力に不安がある

・社員が突然、病院の診断書を持ってきた

・離職が続くことによって部署や上司が教育に対してあきらめ感を感じている

・職場環境や仕事に関して特段問題はみられないのに、特に若手層が定着しない

これらは、日頃、コンサルタントとして様々な経営者のご相談を受けるなかで、いくつかの企業から共通してお聞きするお困りごとの例です。

これらのお困りごとは、確かに、とても重要な経営課題ですが、実は、このような困りごとが顕在化している会社は、ある意味、まだ良い状況にあります。

むしろ問題なのは、このような困りごとが顕在化せず、一見、職場環境や仕事に問題やストレスは少なく問題がないように見えて、実際のところ、エンゲージメント*1が低い状態になっている企業の方が、その問題の根は深いと言えます。

具体的には、以下のような状態です。

・職場におけるコミュニケーションが少ない

・仕事に対する自発的な工夫や取り組みが少ない

・心身の不調は少ないものの、与えられた仕事を淡々とこなしている

このような状態から脱却して、会社として生産性を高め、成長していきたいが、どのようにしたら社員のモチベーションとエンゲージメントを高めていけばよいのか分からない、といったご相談もよくお聞きします。

一体、何が本質的な問題なのでしょうか?

キャリア開発を組織の成長へ

一言でいえば、仕事が自分事になっていない。

ということです。

もっと言えば、受け身の、やらされ仕事になっているのです。

確かに、お給料を頂いて仕事をする以上、社員にはプロフェショナルとして、モチベーションもエンゲージメントも高く仕事に取り組んで欲しいと経営者が思うのは自然なことです。

けれども、社員任せにしてしまったり、自主的・自律的に仕事をして欲しいとか、もっと積極的に自ら工夫して仕事をして欲しいと単に言葉で伝えるだけでは、ほとんどの社員は仕事を自分事にできません*2

必要なのは、社員のキャリア開発支援です。

具体的には、以下を行います。

 

キャリアコンサルティングの効果

キャリアコンサルティングとは、社員一人ひとりとの継続的な対話等を通じて、仕事への意欲を高め、社員一人ひとりの能力開発やスキルアップの支援を行うと同時に、能力・スキルや経験、価値観や興味関心などをもとに、一緒に理想とするキャリア*3を考えます。

具体的には、社員(相談者)のこれまでの仕事のみならず、人生そのものを振り返り、自分自身の適性、これまでに身につけてきた能力やスキル、大切にしている価値観などを整理します。

自分自身について振り返り、整理する時間を持つことで、今後の目的や目標、その実現に向けての課題が明確になり、達成への意欲が向上します。

このような「自分への気づき」を支援する個人ミーティング*4のことをキャリアコンサルティングといいます。

キャリアコンサルティングを実施することで、社員自らが考え、気づき、行動する力が身につき、自らの力で前に進み続けることができるようになります。

自分に期待されている役割や行動に気づき、理解できると、これから磨く能力やスキルを自ら獲得して成長していきたいという意欲につながります。

また、キャリアコンサルタントには守秘義務が課されているため、社員は、他では話すことができないような内容をキャリアコンサルタントに話すことが可能となり、その結果、社内のメンタルヘルス対策として、問題の早期発見や問題が顕在化する以前に対応することができるようになります。

*1:社員の会社に対する 愛着や貢献意欲

*2:単に話をするだけで社員が変わるならば、ここでいうような問題は生じていないはずです

*3:ここでいうキャリアは、単に仕事や職業を意味するものではなく、仕事を含む人生そのもののことです。

*4:1on1ミーティングをイメージしてください。