理論と実践

SORA-MON

経営理念Case32 サカイサイクル株式会社

【経営理念】

自転車の可能性の追求を通じて街の絆づくり幸せづくり

【会社概要】

創業/1986年(昭和61年)・設立/1993年(平成5年)
業種/各種自転車の企画・デザイン・設計・製造・販売、イベントの企画・運営
資本金/1,900万円
従業員数/100名
本社所在地/大阪府大阪市住之江区
代表取締役社長/杉岡正一(初代・1993年就任)
URL/https://www.sakaicycle.com/

 

 

経営理念

自転車の可能性の追求を通じて街の絆づくり幸せづくり

ミッション

自転車を文化に

自転車であなたを笑顔にしたい

自転車事故で失われる命をなくす

ビジョン

 〜モノづくりから、コトづくり。そして幸せづくりへ〜
サカイサイクルは「自転車であなたを笑顔に」を理念に掲げる「トータルサイクるプロデュース・カンパニー」です。

バリュー(社是)

私たちサカイサイクルは、これからも「セイギのミカタ。」であり続けます。


分析

1.何のために存在しているのか

健康にも環境にも良く人生の相棒になりうる自転車の価値、可能性の追求を通じて、街の絆づくり、幸せづくりを行うため。

2.未来のあるべき姿、進むべき方向性は何か

自転車を文化にして、自転車で人々を笑顔にする。そのためには、自転車事故で失われる命をなくす。地域や公共機関と連携し、自転車環境を整備し、自転車文化を浸透させる。

3.誰のために、どんな価値を提供するのか

サイクルライフを楽しみ全ての人のため。人はみんな誰かのために一生懸命生きている。自分自身も含めて、誰かのために頑張っている人を『セイギ』と呼んで、その人のミカタになって応援していける人となり、本当の顧客満足を生み出して、提供する。

杉岡正一社長のことば

「お客様にとって、購入してからサイクルライフが始まる」
「始まったばかりの自転車のある生活をどう守っていくか、そこをサポートしないといけないということにやっと気づいた」
「自転車って、移動手段を飛び越えて、健康や環境にいいし、いろいろな価値があります。価値を提案した上で、利用していただいて、人と人とが自転車でつながって、人々の笑顔あふれる幸せな生活を実現する。」
「お客様の幸せな生活、サイクルライフを守っていくことがわれわれの仕事」
「ニーズの多様化には、ずっと直面しています。いまやっている取り組みの一つは、店舗の店頭でカスタマイズできるような提案です。何をカスタマイズするかは各店舗に任せていて・・・」
「何を提案するかで、顧客はいろいろな反応をしくれる。直接の声に応えるという顕在ニーズに対応するだけでなく、潜在ニーズを掘り起こすのが凄く面白い。」
「一番大事なの『誰のために繋がったの?』というところです。『何々をしたいからこうするんだ』で終わるような個々の能力を磨くのではなく、人と共に、組織の中で誰かのために力を発揮すできる人材を育てて行くことが大事」
「働きがいも一番あって、給料も一番元気、物心両面で豊かな人生を社員さんに味わってもらいたい、というのが私の一番の思い。」

自転車の面白さを体験してもらうために、自社で「チャリフェス」というイベントを定期的に開催しています。大きな公園のスペースを借りて、子ども用のキックバイクのレースや安全な乗り方講習、新しい電動自転車の試乗会を実施するなど、多くの家族連れが訪れる地域の一大イベントになっています。昨年は、コロナ禍でも顧客との接点を増やし、顧客と心理的につながり続けるためのコミュニケーションツールとして、サイクルヒーローの「メンバーズアプリ」を作成しています。
社員2人ととともに始めた街の小さな自転車製造卸売業は、着実に地域密着型の企業へと発展しています。

強みと10年構想の方向性

強みは、顧客ニーズ発見力、顧客生涯価値創造力、人材育成力です。

薄利多売の経営から抜け出すため、2005年(平成17年)に、自社の持つ組み立てラインを生かし、ハンドルやサドルを選べる仕様にしたネット通販を開始。これが1日60台が売れる大ヒットに繋がった。ところが、今度は、アフターフォローができないというジレンマに直面。このジレンマを解消するために、2008年(平成20年)に直営店「サイクルヒーロー」を堺市内にオープン。さらに、顧客生涯価値を高めるため、「チャリフェス」イベントや「メンバーズアプリ」の提供へと地域密着企業への道を歩んでいます。

接客業において真の顧客満足を生み出すのは社員の人間力であるとして、「サイクるプロデュース」という独自のプログラムを実践しています。「感じる」「考える」「創る」「実行する」「繋がる」のサイクルを回すことで、「自分で考えて自分で課題解決できる人材」を育てています。具体的には、月に1回上司と部下が面談し、「仕事していて、何を感じてる?」という問いかけから、いろいろなやり取りをしながら問いを深めていきます。

10年構想の方向性は、①新たな自転車の価値提案、②地域や公共機関とのさらなる連携強化による自転車環境の整備と自動車文化に代わる自転車文化の浸透です。

理念と経営 2021年 04 月号 [雑誌]より