情と理のシンセシス

SYNTHESIS OF HUMANITY & THEORY.

経営理念Case19 アクト中食株式会社

【経営理念】

アクトグループは、

(Ⅰ)全社員の幸福

(Ⅱ)お客様の繁栄

(Ⅲ)仕入れ先様の発展

の三方良しの経営を通し、企業の永遠の存続を図り、もって地域社会に貢献することを企業目的とする。
 

【会社概要】

創業/1911年(明治44年
業種/業務用総合食品・米穀・全酒類卸業
資本金/7,000万円
従業員数/550名
本社所在地/広島県広島市
代表取締役社長/平岩由紀雄(4代目。2005年就任)
URL/https://akio-vf.co.jp/

 

 

経営理念

アクトグループは、

(Ⅰ)全社員の幸福

(Ⅱ)お客様の繁栄

(Ⅲ)仕入れ先様の発展

の三方良しの経営を通し、企業の永遠の存続を図り、もって地域社会に貢献することを企業目的とする。
 

ビジョン

「食」と「情報」のディストリビューター
 

ミッション

「瀬戸内のフードビジネス業界の発展」

「食の世界における新たな価値の創造」

「日本農業の再興」

「日本の食文化の世界への発信」

バリュー

アクト中食のACTには、私たちの3つの価値観が込められています。
Ambitious【大志力】 Creative【創造力】 Trial【挑戦力】

社是

共存共栄

分析

1.どのように社会に貢献するか明確であること

少し抽象的ですが、(Ⅰ)全社員の幸福(Ⅱ)お客様の繁栄(Ⅲ)仕入れ先様の発展の三方良しの経営を通して、企業の永遠の存続を図り、地域社会に貢献しようとしており、事業を通じてどのように社会に貢献するか明確にしています。

創業100年を超える老舗企業の経営理念らしいです。
 

2.未来のあるべき姿、進むべき方向性を示していること

「瀬戸内のフードビジネス業界の発展」「食の世界における新たな価値の創造」「日本農業の再興」「日本の食文化の世界への発信」により、「食」と「情報」のディストリビューターというビジョンを実現した先には、共存共栄があります。

手段と目的が明確であり、あるべき姿、進むべき方向性が分かり易く示されています。

3. 戦略・戦術のヒントが見えてくること

飲食店のお困りごとを解決する。ここから多くの戦略・戦術のヒントが見えてきます。

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「食」のコンテンツ開発から流通・販売までのすべてをサポートしようという構想。

<JAPANフードターミナル>

4. 迷ったときの判断基準・行動基準になること

(Ⅰ)全社員の幸福(Ⅱ)お客様の繁栄(Ⅲ)仕入れ先様の発展の三方良しの経営をする場合、具体的にどのようにバランスをとるのか難しいことが多いです。

アクト中食の社名のACTに込められた3つの価値観(バリュー)、すなわち、

Ambitious【大志力】 Creative【創造力】 Trial【挑戦力】

は、迷ったときや困ったときの判断基準・行動基準になります。

100年続いた老舗企業には、そのときどきで最善と思う判断と行動を積み重ね、短期的には失敗に見えることでも、中長期的には成功に変えていく力があります。

5. インパクトがあり、覚えやすいこと

経営理念、ビジョンは、短いフレーズで覚えやすいです。ミッションは、4つありますが、それぞれ構想が大きく、取り組むべき価値があります。

平岩由紀雄社長のことば

「社員の幸福のため、問屋の未来形をつくる」

「理念で謳っている『全社員の幸福』をどの実現していくのか、私なりの方針を明確に示してはいませんでした。そこで社員から上がってきた要望について、すべて叶えると約束した」

「ファーストコールベンダーを目指した。飲食店から最初にお声がけいただく問屋になろうという発想」

「食品問屋というのは差別化が容易ではありません。ファーストコールベンダーを目指すようになってからは、飲食店のよろず相談所のような存在になるべく、供給できるものの多様化を進めました。お客様のあらゆる困りごとを解決できるように、機能を増やしていきました。」

「社員との約束を本気で果たそうとしたとき、自分のやりたいことではなくて、社長としてやるべきことがあるのを自覚しました。(社員の要望は)まずは、時間とお金です。残業を減らしてほしい、給料をあげてほしい。この声に応えていくには、生産性を向上させ、利益を増やしていくしか道はありません。」

「2019年度の経営計画発表会でみんなに宣言しました。『10年以内に平均給与を100万円アップさせる』さらに『4日働いて3日休む4勤3休。そういった柔軟な労働形態をつくっていく』」

「短期的には地道な業務改善とIT化」

「長期的にはメーカー機能を高める」

「業務改善とともに『健康経営』も推進しています」

 

大手から地場の小規模企業まで仕入先が約7,000社、お得意先様の飲食店も約7,000軒。仕入れた商品を右から左に流すのではなく、みんなが一つのチームとして取り組んでいこうという発想で「JAPANフードターミナル」を構想しました。

強みと10年構想の方向性

強みは、7,000を超えるお得意先様・仕入先様との信頼関係と連携力です。

これまでも言われてきたことですが、中小規模の企業連携は、これからの時代必須です。連携を成功させるためには、①共感できる理念、②人を惹きつける構想、③理念と構想を実現する実行力が不可欠です。

10年構想の方向性は、①JAPANフードターミナルの強化・拡充、②業務用スーパーFC事業の強化・拡充、③EC・海外展開を含めた販売網の強化です。

『理念と経営 2020年 10月号』より

理念と経営 2020年 10 月号 [雑誌]

理念と経営 2020年 10 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/09/19
  • メディア: 雑誌