情と理のシンセシス

SYNTHESIS OF HUMANITY & THEORY.

カウンセリングの基本姿勢

『カウンセリング+ガイダンス=コンサルティング
と考えた場合、『カウンセリング』はとても重要な概念になります。
 

そのため、『カウンセリング』とは何かを明らかにしたいところですが、これがまたどのようなものかを説明するのがとても難しいです。

きっと、カウンセリングにとって『体験』が重要だからだと思います。

ただ、カウンセリングの基本姿勢については、ある程度のコンセンサスがあると理解しています。

これまでの学びから、私が理解をしているキャリアコンサルティングにおけるカウンセリングの基本姿勢についてお話します。

1 カウンセリングの基本姿勢(概要)

カウンセリングの基本姿勢として、通常、次の3つがあげられます。
1)無条件の肯定的関心
 クライエントに対して無条件の肯定的関心を持つ(受容的態度)。
2)共感的理解
 クライエントの内的世界を共感的に理解し、それを相手に伝える(共感的理解)。
3)自己一致・純粋性
 クライエントとの関係において、心理的に安定しており、ありのままの自分を受容する(自己一致・純粋性)。
 

正直、言葉だけで説明されたも、分からないと思います。

カウンセリングにとっては、カウンセリング体験・経験がとても重要なため、言葉だけで全てを説明することはできません。

言葉と一緒に体験・経験をすることをお勧めしますが、もう少しだけ説明を試みたいと思います。

 

2 カウンセリングの基本姿勢(詳細)

1)無条件の肯定的関心

カウンセラーは、ありのままクライエントを無条件に暖かく受容し、誠実に接し、クライエントを心から尊重する姿勢を持つことが重要です。

何故なら、クライエントがありのままの自分をカウンセラーから受容されることによって、自己への信頼感を取り戻し、自分自身を受容できるようになり、自らを見つめなおすことが可能となるからです。

また、カウンセラーに無条件に受容される体験を深めることにより、クライエントはカウンセラーに対する信頼を形成することができるようになります。

とにかく、聴くことです。聴いて聴いて、クライエントが伝えたいと思うことが伝えられたと感じる聴きます。


2)共感的理解

カウンセラーは相手の立場にたって、クライエントの気持ちや感情をあたかも自分自身のものであるかのように共感する姿勢を持つことが重要です。

クライエントがどのように外界や自分自身を認知しているか、クライエントの「認知の枠組み」(内的準拠枠)を理解し、そこからクライエントの理解を目指します。

そして、カウンセラーはクライエントの感情や意識できていない事柄をフィードバックすることにより、クライエントの自己理解を促し、自己理解を深め、肯定的自己概念の形成をサポートします。

「クライエントの気持ちや感情をあたかも自分自身のものであるかのように共感する姿勢」とありますが、あくまで共感であって、同感ではありません。

クライエントの気持ちや感情と同じ感情を持つ、ということではなく、クライエントの気持ちや感情をあたかも自分自身のものであるかのように大切にとりあつかう、ということだと理解しています。

クライエントの気持ちや感情をあたかも自分自身のものであるかのように大切にあつかうことで、クライエントがどのように考え、認識しているかを理解するように努めます。

カウンセラーが、クライエントの気持ちや感情に同感せず、落ち着いたこころ持ちでいるからこそ、カウンセラーは、より広い視野、将来を見据える視点をクライエントに示唆することが可能となります。

 

3)自己一致・純粋性

カウンセラーは、クライエントとの関係において、カウンセラーもありのままの自分、本当の自分を大切する姿勢が重要です。

何故なら、カウンセリングにおいては、相互にいきいきとした人間関係をむすぶことが大切だからです。

カウンセリングの3つの基本姿勢のなかで、もっとも理解が難しいものだと思います。

クライエントが、自ら問題を解決するようになるためには、これまでの経験と自己をどのように認識しているかという自己概念を一致させることが必要だとされています。

カウンセラー自身が自己一致いていないと、クライエントを自己一致させることは難しくなるため、カウンセラー自身の自己一致が重要になります。

どうすれば、カウンセラーが自己一致できるようになるのかについては、また別の機会でお話したいと思います。
 

前回紹介した木村周先生の『キャリアコンサルティング 理論と実際 5訂版』が、教科書的すぎて、どうしても馴染めない人には、宮城まり子先生の『キャリアカウンセリング』をお勧めします。

<評価> ☆☆☆☆

キャリアカウンセリングをはじめて学ぶ人に。