情と理のシンセシス

SYNTHESIS OF HUMANITY & THEORY.

理念と経営 2020年3月号

定期購読している『理念と経営 2020年 03 月号』から、経営に役立つアイデアやヒントをご紹介します。


特集 本業イノベーション
「本業転換」は WhatWhen の両方の視点で
 ☆ 「『ニーズ』は続くが、『手段』は変わる」
 ☆ 「『どの事業を選ぶか(What)』と『いつ新事業に踏み出すか(When)』
   の2つの視点が重要」
 ☆ 「より大切なのはWhen」「理想的なタイミングは必要のないとき」

 

理念と経営 2020年 03 月号 [雑誌]

理念と経営 2020年 03 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/02/21
  • メディア: 雑誌
 

 

アンゾフの成長マトリックスで考えると、CASE1の株式会社ナガオカは「多角化戦略」、CASE2の株式会社七洋製作所は「新市場開拓戦略」、CASE3の株式会社フィルは「多角化戦略」。

難しいと言れている「多角化戦略」のCASEが2つもあります。会社の規模が小さい方が、実は「多角化戦略」を成功させやすいという例です。

 

道 第三回「岐路」

「岐路に立たされた松井さんはすべてを焼却場に運ばせ、スタッフの眼前で段ボールごと炎の中に投じた。」

「顧客が求めるものを求めるときに求めるだけ提供するという小売りのあるべき姿に戻すためだった。」

小売りのあるべき姿」岐路にたったとき、経営者は、本質から考えて決断すべき、という良いお手本です。

 

編集長インタビュー

ANAホールディングス株式会社相談役の大橋洋治さん

「『職場は明るく、のびやかでなければならない』なんでも思ったことが言える、風通しのいい職場でなければ現場が活気づきません。現場に活気がないと変化が生まれません。企業にとって大切なのは、そういう活気」

「私はいつも『夢』『夢』と言ってきました。」

「『失敗しろ。失敗しないやつは駄目だ。』『失敗しないということは何もやらないことと同じだ。』」

「整備の人間に『部品一つひとつが、もの言うような整備をして欲しい』と言ったことがもあります。みんながどういう意味なんだろうと考える。そのことが大切なんです。あと、『乗ると元気になる飛行機を造れ』とかですね」

禅問答のような指示・方針は、社員に考えさせるという意味では良いですが、なんでも思ったことが言える、風通しのいい職場でなければ、不健全な忖度がはじまります。この点、大橋さんも意識されていたのではないでしょうか。

 

巻頭対談 自ら未来を変える

「『顧客の問題発見』でイノベーションを起こせ」

ネスレ日本株式会社代表取締役社長兼CEOの高岡浩三さんと早稲田大学ビジネススクール教授の内田和成さんの対談

マーケティングとは、『顧客の問題を解決する仕組みづくり。』と定義。」

「経営者はよく、『変化に適応しなければならない。』と言いますが、その変化の本質は『顧客の問題』の変化。つまり『顧客の問題』は時代とともに変わっていく。」(高岡)

「世界的なブランドは、広告でなく、ニュースでつくられている。ニュースが口コミで広がって、一大ブームになった」(高岡)

「『顧客も気づいていない問題を解決する』のがイノベーション」(高岡)

「新しい現実をみる」(高岡)

「小さい企業のほうが『問題発見力』は高かったりする。」(高岡)

 

日本は、顧客が気がついている問題を解決するリノベーションは得意ですが、何が問題かを発見し、その問題を解決するイノベーションは不得意と言われています。

人を思いやるこころと余裕が足りないことが原因なのかもしれません。

 

ポジショニング戦略[新版] 

ポジショニング戦略[新版]

ポジショニング戦略〔新版〕

 

 

日本の風を読む

宗教学者山折哲雄さんの「覚悟をもって『言葉』を発するために」というお話。

 

批評のスタイルは2つある。

小林秀雄は対象を上手に徹底的に褒める。評価しないものは、初めから問題にしない。

鶴見俊輔は常に批評を自分事として受け止める。「自分の背中に太刀を突き刺して出た切っ先で相手を刺す。」そうすれば、無責任なことは言えません。当然温かい言葉も出てくる。行き届いた言葉も出てくる。ただ、それを実践するのは難しい。

 

「沈黙の意味を考える。」というのは、とても大事なことだと思います。

 

企業の成功法則 ― 社長力・管理力・現場力 三位一体論

社長力 平素から不安や恐れを強い実行力に昇華させ、物事を成就させる力

管理力 部下の不安や恐れを、向上心や自己成長意欲に転化させる力

現場力 ?

 

現場力の話は、時代にあっていない気がします。ただ、「政界と経済界はどう違うのか」という質問に「経済人は一度嘘をつくと生きていけない。しかし、政界は一日として嘘をつくのをやめたら生きていけない」というは面白かったです。

全然、笑えない話ですが・・・。

 

マーケティング

あなたの商品に「別な使い道」はありませんか?

「用途開発」マーケティング事例

株式会社ワークマンは、中華料理人が愛用している厨房用ゴム靴の「滑らない靴」を、滑って転ばない機能を一番求めている「妊婦さん」向けに改良。

平安伸銅工業株式会社は、アメリカでシャワーカーテンを吊り下げる道具として使われていたテンションポールを、収納用品「突っ張り棒」に改良。さらに、「アイデアと技術で暮らしを豊かにする。」ことをビジョンに、豊かな暮らし、私らしい暮らしに役立つ用途に改良。

山田木管工業所は、下駄箱等の木製扉をつくる企業で、伊勢神宮に参拝した際、素晴らしい鯉のぼり手ぬぐいをもらったことから閃いて、手ぬぐい専用の額物をつくり、2015年には1億3,000万円の売り上げた。

自社技術や商品について、既存の顧客層とは異なる顧客層を設定し、お客様の本質的なお困り事は何か、それを解決できないか?を考えることが用途開発には必要です。

現場で磨くリーダーシップ

「なぜ今現場のリーダーが必要なのか。」

環境の変化が激しく、情報の流れが速いため、「社長や幹部だけでなく、私たち一人ひとりが主体的に考え、意思決定し、行動することが会社の力の差となっていく」から、外部環境の変化を把握し、入手した情報を行動に変えて、自分と他人に対してより良い影響力を与えられるようになることが必要です。

 

指標に「未来」を見る③

「『花粉』が景気にどう影響を及ぼすか」というお話。

夏の気温が上がると翌春の消費が減る。理由は、花粉の飛散量が多いから。逆に、夏の気温が下がると翌春の消費が増える。理由は、花粉の飛散量が少ないから。

熟年離婚は短期的には経済にプラスだが、長期的にはマイナス。理由は、離婚で世帯が2つになり、一時的に支出が増えるが、離婚により男性の寿命が10年ほど短くなり、支出が減るから。

なかなかおもしろいですね。ただ、花見の経済効果、今年は絶望的かと。。。

その”悩み”からビジネスは生まれる

中小企業経営の新機軸 「第2創業」「理念型経営」「共創」

「 共に価値をつくり出すために取り込みたいのは、雇用人材の多様化です。」

「企業経営における最大のリスクヘッジは学ぶこと。」

 

昨今は、時代の変化が激しいため、10年に1度くらいのペースで「第2創業」を行う必要がありそうです。

「共創」を効果的に行うらめには、多様性が必要であり、他社との連携も重要です。そして、社内はもちろんのこと、社風や文化、歴史の異なる企業同士が効果的に連携するためには「理念」が必要であり、少なくとも「理念」レベルでは共通し、同じ目的を共有できている必要があると思います。