理論と実践

知の創造と智慧の実践プロセス

経営理念Case4 株式会社谷商会

【経営理念】
「仕事と人生の最大の目的はしあわせになること。そしてそのためには、今、ここにしわしあわせを実感できる人間性を高める必要があります。」

 

【会社概要】

創業/1966年(昭和41年)
業種/美容サロン専売卸売業、セミナーなどコンテンツの企画運営
資本金/1,000万円
従業員数/42名(2018年1月)
本社所在地/兵庫県神戸市
代表取締役社長/谷義彦(2代目(2009年就任)
URL/http://www.kobe-tani.com/

 

 

経営理念

「仕事と人生の最大の目的はしあわせになること。
そしてそのためには、今、ここにしわしあわせを実感できる人間性を高める必要があります。」

 

ミッション

「地域の美容師さんのために『美容師さんの魅力をつなぐ』こと」

「美容師さんの魅力によって、人と人がつながり、人がしあわせになっていくことを支援します。」

 

ビジョン

「絶対に日本一の高収益美容商社になる!」

「われわれの存在で、全国の美容業界が活性化する会社になる!」

 

バリュー

「義を以て利と為す」

 

企業文化

無敵とは、どんな敵にも負けないほど強いという意味ではなく、敵をつくらないから敵がいない、共存共栄を目指すという意味です。

 

分析

1. どのように社会に貢献するか明確であること

「仕事と人生の最大の目的はしあわせになること。」や「美容師さんの魅力を向上させる」は、分かり易く、明確です。

ただ、「今、ここにしわしあわせを実感できる人間性を高める必要があります。」、「美容師さんの魅力をつなぐ」や「人と人がつながり、人がしあわせになっていく」ということが、どういうことなのか少し分かり難いです。

 

2. 未来のあるべき姿、進むべき方向性を示していること

「絶対に日本一の高収益美容商社になる!」

「われわれの存在で、全国の美容業界が活性化する会社になる!」

ビジョンは、とても分かり易いです。

 

3. 戦略・戦術のヒントが見えてくること

「絶対に日本一の高収益美容商社になる!」

そのために、あえて手間暇のかかることを選び、美容商品の販売だけでなく、美容室経営にまで踏み込み事業計画書を一緒に書くなど、高付加価値なビジネスを行っており、戦略・戦術のヒントが見えてきます。

また、Thechnical Support System という美容師さんの「技術力」「知識力」「想像力」を育むセミナーを開催して、美容師さんの魅力向上を行い、他社との差別化を図っています。

モノ(物販事業)+コト(コンサルティング事業)を上手に組み合わせています。

 

4. 迷ったときの判断基準・行動基準になること

「義を以て利と為す」の「義」には、人として守るべき正しい道、私欲を捨て公共のためにすることなどの意味があります。

迷ったとき、困ったときは、人として守るべき正しい道は何か?私欲を捨て公共のためになるのは、どちらか?などを考えることによって、判断や行動を決定することができる基準になっています。

 

5. インパクトがあり、覚えやすいこと

比較的短いフレーズで覚えやすいですが、意味を正しく理解するのが難しく、社内文化として根付くには時間がかかるように思います。

 

谷社長のことば

「美容室はどこも手が足りず、営業に対応する時間がない。飛び込み営業であればなおさらだ。店が忙しく話ができる状況にないときには店内を見回して、手が足りていないところを探した。使用したヘアカラーのセットを洗ったり、床の切りくずを掃いたりした。」

「(阪神・淡路大震災のあと)最後までお客様を支える決意を固めた。しばらくすると一気に風向きが良い方向へ動いた。震災時の支援に感謝して谷商会で取引をしてくれた。倒産の危機から一転、震災前よりも売り上げを上げ、見事にV字回復を果たした。」

「『希望をもって入社した社員さんは、失望するから会社を辞めるのや。失望させたのは、あなたやで。あなたを見て希望を描けなくなったんや。あなたに失望したということを忘れたらあかんやで。』経営者仲間に言われた言葉が心に突き刺さった。」

「仕事に子育てに介護に、これからますます女性が多忙を極めていく時代になっていく。そうしたとき『時間が空いた今しかいけない』という、『今』に応えられる美容室かどうかが重要になってくる。『そこに対応するアプリも作ろうとしています。』」

「お客様の困り事に本質的な部分で向き合っていく。」

 

強みと10年構想の方向性

強みは、お客様のお困り事に寄り添った価値創造力です。

セミナーやコンサルティングサービスにより顧客創造型の商品販売を行うことで、高付加価値を実現しようとしています。

 

10年構想の方向性は、①物販を伴うコンサルティング事業の横展開(コンサルティング領域の拡大)、②コンサルティングサービスの高付加価値化(☆ 美容サロンに求められるニーズを先読みし、必要なインフラ整備をする。)です。

 

理念と経営 2020年 02 月号より

理念と経営 2020年 02 月号 [雑誌]

理念と経営 2020年 02 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/01/21
  • メディア: 雑誌