【経営理念】
「”おいしい”をつくる機械屋さん Life Creation by YANAGIYA.」
【会社概要】
創業/1916年(大正5年)
業種/機械製造業
資本金/10,000万円
従業員数/160名(2018年4月)
本社所在地/山口県宇部市
代表取締役社長/柳屋芳雄(3代目(1975年就任))
URL/https://www.ube-yanagiya.co.jp/
経営理念
「”おいしい”をつくる機械屋さん Life Creation by YANAGIYA.」
ミッション
「オンリーワンの機械づくり」
「相談されやすい企業」
企業文化
「現場抱える”困り事”を徹底的に探し出せ」
「お客様の困ったを解決する」
分析
1. どのように社会に貢献するか明確であること
カニ風味の蒲鉾「カニカマ」製造機で、世界トップシェアを誇るヤナギヤさん。ここまでなら、「”おいしい”をつくる機械屋さん」という経営理念で良いと思います。
ところが、現在は、洗浄剤や塗料、医薬品、化粧品など様々な分野の機械を手掛けています。経営戦略と共に、経営理念を改めるかどうかを検討すべき時期に来ています。
2. 未来のあるべき姿、進むべき方向性を示していること
「”おいしい”をつくる機械屋さん」という経営理念からは、水産練り製品を中心とした加工食品を超えた食品機械メーカーという未来が見えてきます。
ただ、一方で、洗浄剤や塗料、医薬品、化粧品など様々な分野の機械づくりをしており、今後も、食品機械を主軸とし続けるのか、主軸を変えていくのか、未来のあるべき姿、進むべき方向性をどうするか、今後の動向に注目です。
3. 戦略・戦術のヒントが見えてくること
「相談されやすい企業」として「オンリーワンの機械づくり」をしていくならば、主軸の水産練り製品を中心とした加工食品を超えた食品機械メーカーから、洗浄剤や塗料、医薬品、化粧品など様々な分野の機械を手掛けるメーカーになる道が見えてきます。
4. 迷ったときの判断基準・行動基準になること
「現場の抱える”困り事”を徹底的に探し出せ」
「お客様の困ったを解決する」
「やってみろ」
これらは、迷ったときの判断基準・行動基準になります。
ただ、その結果、水産練り製品を中心とした加工食品を超えた食品機械メーカーから、洗浄剤や塗料、医薬品、化粧品など様々な分野の機械を手掛けるメーカーになる道も見えており、やはり、経営理念を再考する時期に来ています。
5. インパクトがあり、覚えやすいこと
「”おいしい”をつくる機械屋さん」という経営理念は、インパクトがあり、短く覚えやすいです。
ただ、繰り返しになりますが、「現場の抱える”困り事”を徹底的に探し出せ」「お客様の困ったを解決する」「やってみろ」、そして「相談されやすい企業」として「オンリーワンの機械づくり」をしていくならば、今後、洗浄剤や塗料、医薬品、化粧品など様々な分野の機械づくりへと主軸を変えていくことも可能であり、どこまで食品機械を主軸とし続けるのか、これからの30年どのようなビジネスをしていくか、とても重要な経営判断が必要な時期に来ています。
柳屋社長のことば
「仕事がない、マーケットがないなどということはありません。探せば、宝の山は必ずあります。」
「自分の足で歩くことでしょう。歩けば宝の山は見つかります。」
「どの製造現場でも、困っていることがあるはずです。」
「掃除するのに数時間もかかるとか、分解したり組み立てたりするのが容易でないような機械、あるいは使用期間が冬場だけなどと限定され、その期間の雇用を当てにしているパートタイマーさんの仕事を奪ってしまうような機械は手掛けません。」
「やらないを一言で言えば、私が面白いと思えないものです。」
強みと10年構想の方向性
強みは、横展開が可能な技術力とノウハウです。
素晴らしい技術力とノウハウを持った企業ですが、そのために、どの分野に進出し、新規事業領域を確立していくか、悩みが多くなっています。
10年構想の方向性は、①事業承継による新規事業開発、②主力の水産練製品機械製造に変わる事業の柱の確立です。