情と理のシンセシス

SYNTHESIS OF HUMANITY & THEORY.

中小企業診断士実務補習2020年2月(自主学習から第5日目まで)

実務補習5日間コース、無事、終わりました。

診断先企業の情報を受け取って事前準備を始めてから18日、本当にあっという間でした。

診断先企業に、社長に、指導員の先生に、同じグループとなったメンバー全員に恵まれた、とても有意義な実務補習でした。

第1日目から第5日目までの振り返りの続き。今日は、自主学習から第5日目までです。

【スケジュール概要】

自主学習

第3日目 問題分析、課題抽出、提言作成

第4日目 診断報告書の取りまとめと作成(印刷)

第5日目 診断先企業の社長への報告会

 

 

自主学習

第2日目終了後から第3日目開始までは、自主学習の期間になります。今回、自主学習の期間は、6日間。この6日間で、自分の担当分の診断報告書を作成します。

途中経過を報告し合い、他のチームとの情報共有を行います。

特に、全体戦略を担当するリーダーとは、密に連携を図る必要があります。

私が所属したチームの指導員の先生は、熱心な先生で、6日間の間に、各人2回、合計10回の経過確認をしてくださりました。

うわさでは、第4日目が終わるまで、受講生に任せきりで、第4日目の終了間際に、ダメ出しがはじまり、受講生が徹夜して第5日目の診断報告会を迎えた、という話を聞いたりします。あくまでも、うわさレベルですが・・・。中小企業診断協会から、指導員の先生に向けて、このようなことはしないようにとの連絡がいっているという話も聞きますので、過去には、このようなことがあったのかもしれません。

幸いにも、私が所属したチームの指導員の先生は、「第4日目にダメ出しはしない。そのためにも、自主学習中に途中経過を確認するので、適宜報告をして欲しい。」と言ってくださり、実際、そのように進めてくださり、とても感謝しています。

☆ 自主学習期間中は、受講生間の情報交換・共有以上に、指導員の先生との認識合わせをして、第4日目のダメ出しを避ける。

 

第3日目

各自が自主学習期間中に作成した担当部分のドラフトをチーム全員で検討します。

特に、提言部分について、チーム員全員で検証し、智慧を出し、第2日目に決めた目標を達成するための提言をまとめる。これが第3日目の目標です。

提言とは、ようするに改善策のことです。

提言を受けた社長さんが、これならできる、やってみよう、と心を動かされ、行動を起こさせるものでないと、会社は変わりません。会社が変わらなければ、結果がでません。

結果がでなければ、どんなに見栄えの良い診断報告書でも、そこに価値はありません。

そのため、まずは、今日からすぐにできて効果があがることをできるだけ多くあげることが重要になります。その上で、分析した問題との関係で、効果的なものに優先順位をつけ、提言をしていきます。

もちろん、短期的なものだけではなく、中長期的に取り組むべき改善策もあげていきます。

>それでも、優先順位高く提言するのは、今日からでもすぐにできて効果があがるものです。

第5日目の診断報告会後、受講生は、診断先企業に連絡をとることができません。理由は、受講生は、実務補習開始前、期間中、終了後のいずれの場合も、個人的に診断先企業等に連絡し、訪問することを禁じられているからです。

したがって、私たちが診断報告会を終えたあと、すぐに取り組めることに取り組んで頂き、私たちの提言の効果をすぐに実感して頂けないと、会社を大きく変えることができる中長期的な改善策は実行に移されない可能性が高くなり、目標の達成が遠のいてしまいます。

☆ 改善策は、今日からでもすぐにできて、設定した目標を達成にもっとも効果的なものから優先的に提言する。

☆ 改善策の効果を実感して頂き、次なる改善策へ取り組む意欲を高める。

 

第4日目

診断先企業の社長さんの心を動かし、改善策を実行させるためのインパクトのある診断報告書を作成する。これが第4日目の目標です。

 

社長さんの心を動かすためには、何故、その改善策を行う必要があるのかを納得して頂く必要があります。

そのためには、

  1.  できていること、良いところ、優れているところをきちんと確認する。
  2.  本来やるべきことであるにもかかわらず、やれていないことをきちんと確認する。特に、社長さんが競合と考えている企業はできており、自社にできいないことがあれば、それをしっかりと伝える*1
  3.  取り組む効果、取り組んだ結果について、説明する。

3.の説明をする際には、

① 他社の具体的な成功事例を紹介する。

② 優れた経営者の取り組みや言葉を紹介をする。

③ 社長さんの心情・信念・経営理念・ビジョン・想いに寄り添ったものであることを説明する。

などして、社長さんの意欲を高められる内容にします。

 

また、第5日目の診断報告会のプレゼンテーションの場面を具体的にイメージしながら診断報告書を作成することで、メリハリの利いたインパクトのある診断報告書が作成できるようになります。

診断報告書が完成したら、必要部数印刷します*2

☆ 診断報告書は、伝えたいポイントが一目で分かるようにする。

診断報告書は、社長さんへのプレゼンテーションの場面を具体的にイメージして、メリハリの利いたインパクトのあるものにする。

☆ 社長さんの心を動かし、改善策を実行させるための智慧を絞れ。

 

第5日目

提言を受けた社長さんが、やってみようと心を動かされ、行動を起こさせるプレゼンテーションを行う。これが第5日目の目標です。

午前中、第4日目に完成させた診断報告書を基に担当部分をプレゼンテーションの準備をします。

質疑応答を含めて2時間程度となります。5人チームの場合、一人当たりの持ち時間は12~15分、プレゼンテーション全体は1時間15分となります。

社長さんの貴重な時間を2時間も頂くのですから、それ相応の価値を生み出す必要があります。15分のプレゼンテーションの最初の3分が重要です。社長さんに面白いと思って頂き、もっと話を聞きたい、その先を知りたいと興味を持って頂く必要があります。

その上で、私が大切だと思っていることは、次の3つです。

  1.  大事なことは、自信を持って、ハッキリと伝える。
  2.  社長さんの反応を観察し、それに合わせて話をする。
  3.  社長さんがメモを取りはじめたら、話を先に進めず、ゆっくりとメモをとるための時間を確保する。
 
一通り、私たちの報告が終わったあとは、診断先企業の社長さんから質問の時間です。
質問は、社長さんが興味を持っているポイントや気にしていることなどが分かる貴重な時間です。質問に答えてい行く中で、社長さんの理解を深め、さらに改善策実行への意欲を高めていきます。
約2時間診断報告会の最後に、社長さんから、幾つかの改善策について、すぐに実行すると明言されました。
 
最後に。社長さんは、私たちコンサルタント以上に、自社事業に精通され、自社事業に熱意と時間(人生)をかけています。
そんな社長さんに対して、私たちは、たった18日間という短い準備期間で、診断報告書を作成し、報告会を行います。
そんな私たちが、1つでも多くの気づきを、やってみようと思える改善策を社長さんに提供できる可能性があるとしたら、それは、指導員の先生のサポートを得つつ、社長さんとは異なる観点・視点から、私たち自身が自ら資格取得の過程で学んだ経営に関する理論や知識と、これまで培ってきたスキルや経験、そして、社長さんと一緒に会社を良くしたいと思う熱意を最大限活用することではないでしょうか。

☆ 経営に関する理論や知識を最大限活用する。

☆ これまでに培ってきたスキルや経験を最大限活用する。

☆ 社長さんから多くを学びつつ、社長さんとは異なる観点・視点から提言を行う。

終わりに

無事、5日間の実務補習を終えたその日の夜、指導員の先生を囲んで反省会と慰労会を行いました。

指導員の先生からは、診断先企業の社長さんがいくつもメモをとり、内容を深堀する質疑応答がなされ、改善策の幾つかについて、実施すると宣言をしてくださったことを踏まえて、意義のある診断報告会であったと一定程度の評価を頂きました。

受講生は、診断先企業に直接アクセスすることはできませんが、提言した改善策の何が実行され、何が実行されなかったのか、実行されて改善策はどのていど効果を上げたのか、私たちの活動の結果を全員が気にしていました。

 

実務補習を受けられた方々の感想は聞いていると、費用と時間面から2回目以降は受けずに登録を考えている方と、実務補習に費用と時間を上回る意義があるとして2回目以降の受講を考えている方とにハッキリと別れるようです*3

私自身は、中小企業のコンサルティングを行っているため、実務従事により登録可能な状況ですが、どんな診断先企業に、どんな指導員の先生に、そして、どんな受講生に出会えるのか楽しみなので、あと2回実務補習を行う予定です。

*1:ここは、コンサルタントとして、言葉は丁寧に、しかしながら、ハッキリと伝える必要があります。

*2:診断先企業の社長さん用、指導員の先生用、中小企業診断協会提出用、チーム員用の計8部を印刷します。実務補習を行っている会議室近くのコピー屋さん印刷屋さんは、非常に込んでいる可能性が高いので、多実務補習を行っている会議室から多少離れていても空いているところで印刷することをお勧めします。実際、22時過ぎまで印刷をしていたチームがありました。

*3:ハッキリと分かれる原因は、指導員の先生や他のチーム員との相性によるところが大きい気がします。