実務補習5日間コース、自主学習期間中の半分まできました。
実務補習は、以下のようなスケジュールで行われます。
第1日目 オリエンテーション、判別打ち合わせ、診断先企業への訪問
第2日目 診断先企業の調査、各種分析、目標設定
自主学習
第3日目 問題分析、課題抽出、提言作成
第4日目 診断報告書の取りまとめと作成(印刷)
第5日目 診断先企業の社長への報告会
今日は、第1日目から第2日目までの振り返りです。
注意事項
最初に、実務補習をする上での注意事項です。
【秘密保持義務】
当然のことながら、実務補習期間中に知り得た診断先の情報等について、秘密保持義務が課せられています。
診断報告書は、〇秘の情報であり、実務補習終了後も取り扱いには十分注意する必要があります。
従いまして、ここでも診断先企業が特定されるような記載はしません。
☆ 実務補習受講生には、秘密保持義務がある。
☆ 診断先企業等の情報の取扱いには十分な配慮が必要
第1日目
予め持ち物として指定されていた①受講申込完了通知書、②受講心得、③実務補習テキスト、④筆記用具、⑤電卓、⑥ノートパソコン、⑦(指導員の先生が診断報告書作成時に利用すると言っていた)McSS中小企業経営診断システム スタートアップガイド*1をもって、予め通知された初日集合場所に集合時刻の10分前にいきました。
100人以上は入ると思われる広めの会場では、実務補習を行う班毎に席が分けられていました。自分が所属する班の席に着き、最初に、同じチームの方々と名刺交換をしました。
名刺関連で1点補足を。実務補習受講生は診断先の社長さん等と名刺交換することはできません。また、勤務先のバッジの着用も禁止され、中小企業診断協会のネームプレートをつけて診断先企業に訪問します。
さて、第1日目。偉い人の挨拶からはじまり、オリエンテーション、指導員の先生全員の紹介後、班別の打ち合わせを行いました。
ここで最初の問題が発生します。なんとチーム員の1人が、班別の打ち合わせ時間になっても来ておらず、連絡も取れない状況でした*2。
班別打ち合わせで、改めて簡単な自己紹介をしたのち、1人抜けた分の担当を新たに振り分け直してから、お昼休憩を挟んで、いよいよ診断先企業への訪問です。
私は、あまり緊張をしないタイプですが、それでも診断先企業に近づくにつれ、楽しみな気持ちを持ちつつも、少しずつ緊張感が高まっていったのを覚えています。
ヒアリングの時間は2時間。
はじめて会う社長さんのため、良くお話をされる方か、あまりお話をされない方かを早めに見極め、上手にヒアリングを行わないと必要な情報があつまりません。
良くお話をされる方の場合、気持ち良くお話をして頂きつつ、こちらの聞きたいことが聞けるように適時に質問を繰り出す技術が、あまりお話をされない方の場合、話したくなるような聞き方と話したくなるような適切な質問をする技術が必要になります。
今回は、良くお話をしてくださる社長さんで、チームリーダーはヒアリングの時間配分に苦労されていました。
結局、当初2時間の予定だったヒアリングは2時間半となりましたが*3、社長さんは快く対応してくださいました。
これで第1日目の実務補習は終わりです。16時半過ぎから指導員の先生とチーム員の親睦を深めるため、懇親会へと突入しました。
☆ 指導員の先生と実務補習受講生とは名刺交換ができるが、診断先企業とは名刺交換ができない。
☆ 診断先企業に応じて役割分担はチーム毎に異なり、欠席者(キャンセル)がでると急遽役割分担が変わるため、可能な限り役割分担を超えた準備をする。
☆ ヒアリングはできるだけ早めの時間帯にさせてもらえるように調整する。
第2日目
社長ヒアリングは、ヒアリングを終えた直後のチーム員が次にヒアリングをするチーム員のメモを取ることにしていました。そのメモを第2日目の集合時間前まで整理してチーム員に送り、各チーム員のメモを基にヒアリング情報を整理し、戦略の方向性を決める。これが第2日目の目標です。
ヒアリング情報の整理の際、役に立ったのが試験で学んだフレームワークです。
複数人で情報を整理するとき、フレームワークに関する基礎的な知識を持っているチーム員が共通のフレームワークを使って情報の整理をするのはとても効率的でした。試験と実務との連動性が高い資格試験であることを実感。
また、二次試験の論述式では事例を読みながらSWOT分析を最初に行うことが多いと思いますが、SWOT分析よりも先に4P分析をした方が情報が整理し易い場合もあります。できるだけ具体的で身近な事象の分析から抽象的で身近でない事象の分析を行う方が整理がしやすく、診断先企業への理解が深まります。
4P分析、SWOT分析、PEST分析と行ったのちは、定性・定量の目標設定です。
ヒアリング等による情報収集量が少なく、定量的な目標設定を行うことが難しいこともあると思います。その場合は、収集した情報から達成可能な定量目標の設定を合理的に推論し、最後は「決める」ことになります。
この目標設定が明日以降の作業において、とても重要になります。
☆ 実務補習では、学んだ理論を使いこなす意識を持ち、積極的に活用する。
☆ 情報の整理は、<WOT分析からはじめることにこだわらず、具体的なイメージがわく事象から分析する。
☆ 定量的な目標設定は、およそ達成不可能なものでなければ、あとは決めの問題