理論と実践

持続的高収益経営/知的資産経営/事業構想/事業承継/組織開発/キャリアコンサルティング

知的資産経営

知的資産経営とは、自社の強み(知的資産)をしっかり把握し、それを徹底的に活用しようという経営手法です。

社長と経営幹部・リーダーが対話を通じて知的資産経営を行うことで、同時に組織開発、すなわち、強いチームづくりを行うことができます。

 

 

知的資産経営とは何か?

この知的資産経営は、特に中小企業にお薦めできる経営手法です。

理由は、経営資源の乏しい中小企業が、競争力を維持し、成長発展を遂げるためには、自社の強み(知的資産)を明確に把握し、それを徹底的に活用し、外部環境に対応する必要があるからです。*1

ローカルベンチマークを活用した知的資産経営の実践は、①経営計画書・経営指針書の策定、②社長と社員が自社事業に自信と誇りをもって取り組むことができる、組織開発、すなわち、強いチームづくりへと繋がっています。

知的資産経営のはじめ方

まず自社に存在する強み(知的資産)の棚卸しが必要になります。

知的資産とは、「知的資産」とは特許やブランド、ノウハウなどの「知的財産」を含み、さらに組織力、人材、技術、経営理念、顧客等とのネットワークなど、財務諸表には表れてこない目に見えにくい経営資源の総称を指します。

「知的資産」は企業の本当の価値・強みであり、価値創造の源泉です。

これを見える化するものが「ローカルベンチマーク」や「知的資産経営報告書」です。

「ローカルベンチマーク」とは、企業の経営状態の把握、いわゆる「企業の健康診断」を行うツールです。*2

企業の経営者と金融機関・支援機関等がコミュニケーション(対話)を行いながら、ローカルベンチマーク・シート*3などを使用し、企業経営の現状や課題を相互に理解することで、個別企業の経営改善や地域活性化を目指します。

次に、「知的資産経営報告書」とは、企業が持っている技術、ノウハウ、人材などの重要な知的資産*4を、どのように活用して企業の価値創造につなげていくかという、自社の知的資産経営の取り組みをまとめ、その内容を開示するための報告書です。

例えば、知的資産を次の3種類に分類して整理します。

ローカルベンチマークを活用した知的資産経営は組織開発

次の2つの要素を含むローカルベンチマークを活用した知的資産経営の実践は、組織開発、つまり、強いチームづくりへと繋がっています。

    1. ストーリー化(価値創造ストーリー)
      自社の経営理念やミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を根幹に、組織的な取組や仕組みにより、いかにして顧客提供価値(顧客の真のニーズ)につながるかを対話を通じて見える化する。
    2. アクションプラン(KGI・KPIへ落し込み)
      外部環境のチャンス(リスク)を認識して、自社の強み(知的資産)を活用して、どのように機会(チャンス)を獲得し、脅威(リスク)を回避するのか対話を通じて行動計画・数値目標(KGI・KPI)に落とし込み見える化する。

このようにローカルベンチマークを活用した知的資産経営の実践は、経営計画書・経営指針書の策定であるだけでなく、社長と社員が自社の事業に自信と誇りをもって取り組むことができる組織開発、すなわち、強いチームづくりへと繋がっています。

*1:経済産業省、近畿経済産業局、中小企業基盤整備機構等の国の機関が知的資産経営を推奨しています。また、銀行等の金融機関が積極的に取り組んでいます。

*2:ローカルベンチマークの詳しい説明は、こちら

*3:ロカベンシートはこちら。「6つの指標」(財務面)、「商流・業務フロー」、「4つの視点」(非財務面)の3枚組のシートです。

*4:知的資産の分類には、様々な分類方法があるが、一例として、古賀先生【MERITUM プロジェクトによる知的資産の3分類】は以下のとおりである。
 ①人的資産/従業員が退職時に持ち出す資産 例)イノベーション能力、ノウハウ、経験、柔軟性、学習力、想像力、モチベーション等
 ②組織資産/従業員が退職時に企業内に残留する資産 例)組織の柔軟性、文化、システム、手続き、マニュアル、データベース等
 ③関係資産/企業の対外的関係に付随したすべての資産 例)供給会社との関係、顧客ロイヤリティ、顧客満足度、イメージ、金融機関との交渉力